コロナ禍のテレワーク導入とあわせて考えたいフレックスタイム制
コロナ禍において、在宅勤務の導入が一気に進みました。
一方で、緊急事態宣言の解除後は通常出社に戻す企業もあり、通勤電車での三密があらためて問題になっています。
「満員の通勤電車にはもう乗りたくない」そんな声も聞こえてくる中で、あらためて注目したいのが「フレックスタイム制」です。
フレックスとテレワークは相性がいい
ウィズコロナにおいてテレワーク化が進み、多くの企業において、同じ空間にいなくても仕事が進められる環境が整えられつつあります。
テレワークが進むと、相手が何をしているか直接見えにくくなるため、必ずしもすぐ連絡がつくとは限らなくなります。電話をしているかもしれませんし、休憩中かもしれません。あるいは、子どもの用事で少し席を外しているかもしれません。突発的な相談事もしにくい環境ではあります。
そんな状況下では、チャットツールでとりあえず質問を投げておいたり、あらかじめてミーティングをセットしておいたりと、即時性を求めないコミュニケーションが増える傾向にあるでしょう。
在宅勤務に慣れてくると、相手がいま仕事している(すぐに連絡がとれる)のが当たり前ではない、というのが共通認識になります。この認識が根付いてくれば、フレックス制へ移行するときのハードルが下がり、制度が導入しやすくなるでしょう。
フレックス制が導入されれば、在宅勤務もより一層実施しやすくなります。保育園や幼稚園に子ども送って、少し家事をこなした後に仕事に着手することもできますし、午前休・午後休をとるほどでもない用事をこなすのが圧倒的に楽にもなります。
テレワークで浸透した感覚を利用するためにも、また在宅勤務の利便性をさらに一歩進化させるためにも、今こそフレックス制を導入するといいと考えています。
在宅勤務のメリットの一部は、フレックスでも実現できる
在宅勤務には、それまでのオフィス出社にはないメリットがありました。
例えば、最初にあげた通勤電車に乗らなくていいということ。これは大きなメリットです。
通勤時間がカットできることもメリットですが、何より「ストレスフルな満員電車に乗らなくていい」というのが最大のメリットではないでしょうか。
このメリットは、フレックスタイム制を導入することでも実現可能です。
始業の時間が決まっていれば満員電車は避けられませんが、フレックスであればその点で裁量が与えられるため、通勤時間をずらすことが可能です。
私自身、最近の出社は11時以降にしていますが、ほぼ間違いなく座って通勤ができます。座っていると読書もできますし、通勤時間も苦に感じません。帰りの時間も少し早くしたり、または少し遅くしたりと調整することで、ラッシュの時間を避け、座って帰宅することができます。
コロナ禍だからこそ、このメリットを実現する意味は大きいでしょう。
もちろん、どうしても始業時間を定めなければならない業種もあると思います。その場合でも、例えばローテーション制にしてフレックス可能な日をつくることで、部分的にでも導入することが可能です。
さらに、「テレワークは実施できていないけど、フレックス制ならなんとか…」という企業にとっては、満員電車に乗って通勤しなければならないという負担を直接軽減できるチャンスので、ぜひともトライしていただきたいと思います。
まとめ|テレワークが進む今だからこそフレックス制も積極的に推進したい
今回はフレックスタイム制について書きました。
先述の通り、フレックスタイム制は、コロナ禍において十分にメリットがありますし、テレワークができない企業にとっても魅力的な選択肢となるはずです。
もちろん、テレワーク化が進む企業にとっても、働き方の柔軟性を高めて従業員満足度を上げる施策になりうるでしょう。
フレックス制の導入にまだ踏み切れていなかった企業は、コロナを機会として、ぜひ前向きに検討してみることをおすすめします。