これからは複業が当たり前になると考える理由④

ここ数年、複業(副業)解禁が徐々に本格化し、一部の大企業でも複業が認められ始めていますが、まだ大多数とは言えない状況です。

ただ、複業はこれからの時代に必要となり、そう遠くない将来、複業を認めている会社の方が多い社会になると思っています。

そんな想いもあり、pfworkは、“複業”を1つのキーワード・1つの特長として、企業支援に取り組んでいます。

なぜ複業が必要なのか。複業によって企業が、個人が、社会がどう良くなるのか。複業について考えていることを、これまで3回の投稿に亘って書いてきましたが、第4回(最終回)は「社会にとってのメリット」という視点から考えた、複業が必要になる理由についてまとめていきます。

社会の変化:少子高齢化

多くの先進国では、少子高齢化が進んでいます。その中でも特に日本は、いち早く・かつ急激に少子高齢化が進んでいる国です。

少子高齢化の大きな問題は、人口構成比が崩れてしまうことです。構成比が崩れることで、「働けない高齢者」が増え「それを支える働き盛りの人」が減ってしまう。社会保険制度の前提が変わり、これまでの条件では成り立たないことが目に見えています。

するとどうなるか。働き盛り人に対しては、税金・社会保険料の増額が行われるでしょう。働けない高齢者にとっては、年金受給額が減り、医療費負担割合も徐々に増えていくでしょう。

どの世代にとっても「お金をこれまで以上に稼ぐこと」は避けられない運命にあります。

さらに、社会という観点では「労働人口の減少」=「経済力の低下」という問題もあります。

経済力を維持するためには「働く人を減らさないための対策」や「労働生産性の向上」が求められる、ということです。

社会の変化:長寿命化

最近では「人生100年時代」という言葉がよく使われるようになりました。衛生環境や医療レベルの高い日本は、世界でもトップクラスの長寿命国です。昨今の医療技術の高度化により、今後も寿命が(健康寿命も含めて)延びていくことが期待されています。

長寿命化自体は喜ばしいことですが、長く生きるということはそれだけお金が必要ということを意味します。

少し前までは、60歳で定年を迎えた後、退職金と年金で不自由ない生活が送れたかもしれませんが、これからはそのモデルは通用しそうにもありません。

ではどうすればいいのか。シンプルに考えると「長く(長時間ではなくい長期間)働く」以外に方法がなさそうです。事実、年々定年は延長されつつあります。

社会全体としても、「長く働いて社会保障に頼る期間を短くしてもらう」ことが必要不可欠になってきます。

長寿命化によって「社会保障に頼らず自力で生活してもらう=長く働いてもらう」必要性が急激に増しているといっても過言ではないでしょう。

複業が社会にもたらすメリット

少子高齢化・長寿命化によって「働く人を減らさないこと」「労働生産性の向上」「長く働き自力で生活してもらうこと」が求められる環境下、複業(副業)は社会にとって大きなメリットがあります。

実質的な労働人口の増加

複業(副業)解禁は、多様な働き方の容認・働き方の選択肢増加に繋がります

「就業後や休日の一部で新しい仕事に挑戦したい」「趣味を生かした仕事を複業(副業)としてやってみたい」「週2なら働ける」そんな多様な働き方を実現させることで、潜在的な労働力を顕在化させ、実質的な労働人口を増やすことが可能です。

労働生産性の向上

複業(副業)をしたい人にとっての課題の1つは「時間をいかに捻出するか」です。残業ばかりで複業(副業)に回す時間がなければ、なかなか実現は難しいでしょう。

それでも複業(副業)に挑戦したい!という想いが強い人は、状況を改善すべく試行錯誤するはずです。つまり、今の仕事のやり方を見直すインセンティブが高まり、業務改善・業務効率化をより主体的に進めてくれる可能性が高まります

複業(副業)をきっかけとして仕事の効率化が進むことは、企業・個人にとってもプラスですし、社会全体にとっても労働生産性向上に繋がります。

長く働く人の増加

複業を通じて新しい仕事に挑戦することは、個人のスキル・ノウハウの向上に繋がります。さらに、会社に依存せず常にノウハウをアップデートし続ける必要があるため、エンプロイアビリティの向上にも繋がります。

エンプロイアビリティは、人生100年時代に働き続けるために重要な能力です。複業をきっかけとして「長く働く力」を身に着けることが可能になります。

また、複業(副業)では「自分の好きなこと」に限って仕事にすることも可能です。好きだから頑張れる、好きだから続けられるという側面もあるでしょう。

これは「長く働く」上で非常に大切です。「お金のために」だけでなく「好きだから」働くことで、60歳・65歳を超えても無理なく続けることができるのではないでしょうか。

複業(副業)を通じて長く働ける人(=エンプロイアビリティの高い人)・長く働きたい人(=好きを仕事にしている人)が増えることで、社会に好影響を与えてくれると思います。

まとめ

これまで「外部環境の変化」「企業」「個人」の視点から、複業が当たり前になる理由をまとめてきましたが、最終回は「社会にとってのメリット」という観点からまとめてみました。

「少子高齢化」「長寿命化」が避けられない日本社会が抱える課題に対して、複業を通した「実質的な労働人口の増加」「労働生産性の向上」「長く働く人の増加」が1つの解決策になり得ると思います。

なお、pfworkは「複業・副業の始め方ブログ」も運営しています。pfworkとして蓄積した複業のノウハウをまとめることで、「複業を始めたい人」や「最近始めた人」に役立つ情報を提供したいと思っています。複業・副業に関心がある方は、ぜひ「複業・副業の始め方ブログ」もチェックしてみてください。

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